冬型塊根植物の中でも高い人気を誇る「ペラルゴニウム・ミラビレ」。
その鹿角のようなシルエットと、繊細で美しい葉を持つ姿に惚れ込んだ方も多いのではないでしょうか?
私もその魅力に引き込まれた一人。
今年の冬、初めてベアルート状態で2株を購入し、自分で発根管理に挑戦してみました。
結果からお伝えすると、どちらも無事に発根に成功!
この記事では、私が実際に行った発根手順や管理方法、注意点などをまとめています。
初心者の方でも分かりやすいよう、失敗談や工夫したポイントも含めてご紹介します。
■ 発根管理に使ったアイテム一覧
発根管理に使用した主なアイテムは以下の通りです。
ベアルート株(新鮮なもの)
オキシベロン(発根促進剤/液体)
メネデール(活力剤/液体)
ベンレート(殺菌剤/粉末)
ルートン(発根促進剤/粉末)
ハケ(筆) ※100均の化粧用ブラシでOK
水はけの良い用土ブレンド
サーキュレーター(空気循環用)
保温器具(爬虫類用ヒーター・暖突など)
発根するまでにしたこと
1.株の選び方
発根成功率を高めるには、良質な株を手に入れることが最初の一歩です。
私は今回、ヤフオクで2株を購入しました。
ネット購入の場合、実物を手に取れない分、出品者の評価や過去の実績を必ずチェックしましょう。
① 適度な重みがあるか
触ったときにしっかりと重みがある株は、水分が保持されていて新鮮です。
乾燥しすぎた株はカサカサして艶がなく、見た目にも明らかです。
② 芽吹きがあるか
発根前でも芽吹きが確認できる株は、活動を始める力が残っています。
「芽吹きあり」と書かれている株を選ぶと成功率が上がります
③ 枝先が潰れていないか
ミラビレの魅力は、なんといってもその枝の先から展開する繊細な葉。
枝先が潰れていると、発根しても新芽が出てこないことがあります。
2.発根手順(具体的ステップ)
ここからは、実際に私が行った発根管理の流れを順を追ってご紹介します。
1. オキシベロンに24時間浸ける
100倍に薄めたオキシベロン液に根元部分のみを24時間浸します。
- 例:1000mlの水+オキシベロン10ml(キャップ約1.25杯)
- 浸けるのは「根元だけ」。株全体は絶対に浸さないよう注意!
この処理は根の発生を促すための大事な工程です。

2. よく乾かす
オキシベロンから引き上げた後は、風通しの良い場所でしっかり乾かします。
濡れたまま次の工程に進むと、粉末薬剤がベタつき、効果が薄れます。
3. ベンレート&ルートンを塗布
殺菌剤と発根促進剤を1:1で混ぜ、ハケで根元に薄く均一に塗布します。
※ポイントは「薄く・均等に」。厚塗りすると逆に発根を妨げます。
厚くなった部分は、軽く息を吹きかけて粉を飛ばすと調整しやすいです。


4. 水はけの良い用土へ植え付け
用土のブレンドは以下の通り:
- 赤玉土(硬質)…3
- 日向土…1
- ゼオライト…0.5
- くん炭…0.25
水はけの良さを優先しつつ、くん炭で殺菌効果をプラス。
塗布後すぐに用土へ植え付け、24時間は水やりせず放置します。
これは、粉末薬剤を根元にしっかり定着させるための重要な時間です。
5. 水やり&メネデール投入
24時間経過したら、いよいよ最初の水やり。
まずは水道水をたっぷりかけて、用土の微塵や不純物を流します。
その後、メネデール100倍希釈液を全体にたっぷりと。
- 例:水1000mlにメネデール10ml(キャップ1杯)
植物のストレスを緩和し、根の伸長をサポートしてくれます。
6. 保温&乾燥管理(ここがキモ!)
発根に重要なのは「温度」と「風」です。
- 温度:25〜30℃をキープ
- 風:サーキュレーターで常に空気を循環
私は寒い時期だったので、水槽内で管理しました:
- サーキュレーターを首振り設定
- 上部に爬虫類用ヒーター「暖突」を設置。
用土が乾いたら水やり→再び乾かすという工程を繰り返し、約2週間後に芽吹きを確認!
その時点で慎重に鉢から出すと、無事に発根しているのを確認できました。
私の場合はまだ寒い時期での発根管理であったため、水槽の中に鉢、サーキュレーター、爬虫類用の暖突を水槽上部に置いて、保温もしてました。
7. 発根確認と注意点
用土が乾いたら水やり、乾いたらまた水やり——
このサイクルを繰り返し、2週間ほどで芽吹きを確認できました。
鉢から取り出すとしっかりと根が伸びていて、成功を実感!
ただし注意点がひとつ。
土が乾いていない状態で掘り返すと、細根がちぎれやすいです。
実際、私は1株で焦って確認してしまい、せっかく出た根をボロボロにしてしまいました……(泣)


まとめ
初めてのペラルゴニウム・ミラビレの発根管理は、緊張と期待の連続でした。
でも、ポイントを押さえれば、特別な設備がなくても発根は十分に狙えます。
大事なのは…
- 良い株を選ぶこと
- 発根処理を丁寧に行うこと
- 環境(温度・風・湿度)を整えること
- 焦らず、待つこと
私の経験が、これから発根管理に挑戦する方の一助となれば嬉しいです。
成功した際には、ぜひ可愛い葉を展開させたミラビレとじっくり向き合ってみてください。
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