こんにちは。今回はずっと憧れていた「コミフォラ・エイル」の発根管理について、私の実体験をもとにご紹介します。
この植物、知る人ぞ知る“コミフォラ界の異端児”で、太い幹と繊細な葉のギャップがたまらなく魅力的。
そんなエイルの発根に初めて挑戦した私。最初は水耕栽培でトライするも失敗……。しかし諦めずに土耕に切り替えた結果、なんとか発根させることができました!
この記事では、私が実際に使ったアイテムや管理方法、感じたことを含めて、できるだけ丁寧にお伝えしていきます。

コミフォラ・エイルってどんな植物?
コミフォラ属の中でも特に個性的な存在で、幹にできる“ゴツゴツしたこぶ”のような姿が魅力的。
見た目は無骨なのに、葉は細かく繊細。
このギャップに惹かれた方、多いんじゃないでしょうか?
私もそのひとりで、いつかは育ててみたい!とずっと思っていました。
まず始めに
発根管理には大きく分けて、2種類あります。
水耕栽培と土耕栽培です。
コミフォラなどの灌木系は水耕栽培で発根管理されている方が多くいようなイメージだったので、私は深く考えることもなく、水耕栽培を選び、発根管理をスタートさせました。ただ最終的な発根は土耕栽培で成功しました。
下記は私が実際にどちらの発根管理も試してみて、感じたそれぞれの栽培方法のメリット、デメリットになります。
メリット
①根の様子をすぐ確認できる
デメリット
①毎日の水替えが必要
②水温管理がとても難しい(特に冬)
メリット
①水替え不要でラク
②自然に近い環境で管理できる
③温度管理がしやすい。
デメリット
①根の様子が見えず、経過が不安
水耕栽培での管理(失敗談)
私が試した水耕栽培の管理方法を記載していきます。
用意したもの
・水を入れる容器
・エアーポンプ(熱帯魚用)
・保温器具(爬虫類用の暖突)
私が試した水耕栽培管理方法
失敗してしまいましたが、水耕栽培は下記の通り行いました。
根元をカットせず水道水に浸す
コミフォラはグラキリスとは違い、根本の先を切らずに発根管理することが一般的とのこと。
水道水をビーカーに入れて管理することにしました。
水中にエアーポンプを設置し酸素供給
購入した販売業者から水中にエアーポンプを入れて、酸素を送り込むと発根しやすくなるとアドバイスをもらったので、試してみました。
水温を30℃以上に保とうと試みる
コミフォラは水温を30℃以上にキープすることが最も大事とのこと。私が管理していたのは真冬の時期であったため、ここが一番苦労した点であり、水耕栽培に失敗した理由なのだと思います。
写真が私の水耕栽培環境です。
ペットケージを温めるための暖突という道具を使用して、なんとか水温をキープしようとしましたが、冬の寒さに負け、水温も25℃程度までしか上がらなかったです。
それでもしばらくはそのまま水耕栽培を続けようと思い、3週間ほど毎日水を変えて発根管理してましたが、うんともすんとも状況が変わらないので、諦めることにしました。。。。

土耕栽培での管理
用意したもの
・オキシベロン(発根促進剤①)
・メネデール(発根促進剤②)
・ベンレート(殺菌剤※粉末のもの)
・ルートン(発根促進剤③※粉末のもの)
・はけ
・植え込む用土
・保温器具
・サーキュレーター
私が試した土耕栽培での管理方法
水耕栽培の失敗後、正直半ば諦めかけてましたが気を取り直して、今まで慣れていた土耕栽培に切り替えました。
オキシベロン(100倍希釈)に24時間浸す。
私は写真のビーカー(1000ml)を使用していますので、オキシベロンの量は10mlオキシベロンのキャップが一杯8mlなのでいつも1杯と1/4杯を入れるような形でオキシベロン液を作ってます。

作ったオキシベロン液に24時間根本部分のみ浸しました。
よく乾燥させる。
オキシベロンに浸した株を取り出して風通しのいい場所に移動させ、根本部分をよく乾かします。
ベンレート、ルートンを塗布する。
市販のベンレート、ルートン(どちらも粉末)を1:1で混ぜ、筆(私は100均の化粧筆を使用してます)で根本部分に塗布していきます。
※この際全体に万遍なく薄く塗り広げるようにしてください。厚めに塗ると発根を阻害してしまう可能性があります。
軽く息を吹きかけて多めに塗ってしまった部分の粉末を飛ばすようにしてください。
薬剤塗布後、用土に植え込み。
粉末塗布後の株を用土に植え込みます。その際は水捌けの良い用土を使用することが重要になってきます。
私がいつも使用している用土は下記になります。
赤玉土(硬質のもの):日向土:ゼオライト:くん炭=3:1:0.5:0.25
上記配合土がマストではありません。
とにかく水捌けの良い土を使用してください!
ホームセンターなどで塊根植物用の土が売っているので、そちらでも代用できるかと思います!(参考リンク:塊根植物の土 花ごころ)
私の場合は、用土への植え込み後、塗布した薬剤を効かせるために24時間そのまま直射日光が当たらず、風通しが良い場所で放置しておきます。
水やり
植え込み24時間が経過したら水やりです。
まずは微塵などの細かい砂を落とすために水道水をたっぷりかけます。
鉢底から茶色い水が出なくなるまで水やりした後、メネデールの100倍希釈水を全体にかけます。
※メネデールのキャップは一杯が10mlなので、1000mlの水にキャップ一杯で私は水を作ってます。

保温&乾燥
発根管理する上でとても大切な2つの要素があります。温度と風です。
私の場合は下記条件で管理してました。
・室温は25℃
・小型サーキュレーターを常時首振り使用。
・鉢底に暖突を置き、鉢の中を保温(常時30℃付近をキープ)
・朝晩に幹へ霧吹き
エイルは乾燥しすぎると、発根しにくいとのことで、上記条件の他に、幹部分に朝と晩1回ずつ霧吹きをしてました。
またグラキリスなどは土がほとんど乾いたら水やりをする流れだと思いますが、エイルの場合は完全に土が乾く前(持ち上げて若干水分の重さを感じる程度)に水やりするように心がけてました。
ついに発根確認!
発根管理を開始して約1ヶ月半。ダメ元で根元を確認すると……白い根が!!✨
実は最初の頃から幹に縦ジワが入り、一部の枝が枯れかけていて、内心ダメかも……と思っていました。
それでも少しずつ芽吹いている様子を見て、「あきらめずにやってよかった」と思える結果となりました。
今後の目標
次こそは「水耕栽培での発根成功」を目指したいと思っています。
今回の失敗・成功体験が、どなたかのチャレンジの助けになればうれしいです!


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